【DX推進人財育成コース】第2講を開催しました

とちぎ経営人財塾第6期のスタートから通算で12回目の講義となる「DX推進人財育成コース」第2講の日を迎えました。弊社デジタルマーケティングチームリーダー 新井を講師に、「攻めのDX Webマーケティングの概要/SNSを活用した集客方法」というテーマで開講いたしました。

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初めに、グループに分かれて前回の振り返りをした後、経済産業省の定義をもとにDX推進に必要な視点を改めて捉え直しました。
「顧客のニーズ視点で、ITツールを活用し、事業と組織の構造を変革すること」というDXの定義に立ち返り、取り組みの方向性を定めることができました。

次に、攻めと守りのDXの違いを確認しました。今回のテーマとなる『攻めのDX』は、主にWebやSNSを活用し新たな市場を開拓したり事業構造を変革することです。守りのDXに比べて、低コストで実現できることも1つの特徴です。 
事例企業を参考に、現状のビジネスの強み、顧客のニーズ、デジタル技術の3つの視点を掛け合わせて新たなビジネスを創出するポイントを学びました。
「攻めのDXとは、単にITツールを活用するものではない」という講師の新井の言葉を聞き、真剣にメモを取りながら話を聞いていた受講生の姿が印象的でした。

次に、攻めのDXを実現する視点を構成する3つの要素について、詳しく学びました。

  1. 現状の自社の強みの把握 
  2. 顧客のイシュー(ニーズ)の掴み方 
  3. デジタル技術の活用

①『現状の自社の強みの把握』については、環境分析で使われる分析手法で使われる4P(Product Plan Place Promotion) に加えて、
時間軸(Timeline)と信頼(Trust) という2つの観点を学びました。
小さく初めて長く続けていくことが中小企業のDX化のおいて大切であるという時間軸(Timeline)の視点、SNSの普及により以前よりも信頼(Trust)が見える化していることなど、新たな視点に受講生がうなずきながら聞いていた姿が印象的でした。

②『顧客のイシュー(ニーズ)の掴み方』については、3つの要素のうち最も重要です。
インターネットの普及や消費者心理の変容、さらには新型コロナウイルスの影響により急激な環境変化が進んだことで、顧客をマスとして捉えることができなくなりました。価値観の多様化や、手に入る情報量の増加、豊かさを見出す価値観の変化が起こっている現代においては、顧客のニーズを把握することが重要です。
特に、物の豊かさから心の豊かさを重視するように価値観が変化しているという事実は多くの受講生が知っていたことでした。それにも関わらず、想像以上に早い時期(1970年代前半)からその変化が起きている事実には、受講生も非常に驚いた様子でした。
顧客ニーズの把握方法を受講生で出し合ったところ、購入者データの分析、SNSでのリサーチ、他社の売れゆき分析、HPのアクセス分析、お客様の失敗したことや悩んでいることを聞いて改善提案をするなど、具体的な方法が上がりました。
最後に、情報は単に得るだけではなく有効に活用することが大切だという話を聞き、受講生はみな印象に深く残っていたようでした。

さらに、顧客ニーズをどのようにサービスに生かしていくかについて、「マーケットイン」と「プロダクトアウト」の違いについて学びました。
マーケットインは「顧客のニーズから商品を考える」発想で、プロダクトアウトは「顧客のウォンツを満たす製品・サービスを提供する」発想です。

ここでは、「DX化に向けた両者の実践において必要なもの」というテーマでグループワークを行いました。
マーケットインでは、お客様に現在求められているものをアンケートを通じて情報収集する、という意見がでました。
多くの企業において、その結果を活かすための分析や仕組み化がまだできていないことが共通の課題として浮き彫りになりました。
プロダクトアウトでは、顧客の潜在的なウォンツを満たすべく必要なものを理解するために、お客様とマッチングする何かしらのツールが必要だという意見がでました。
受講生それぞれが自社のビジネスモデルに当てはめて考えることで、両者の考え方を踏まえたDX化が必要だということが分かったようでした。

③『デジタル技術の活用』では、IoTの考え方や、現在活用されているデジタル技術(AIや、5G、MA)の概要を学びました。
様々な技術がありますが、自社にとって確実度が高いものを小さく取り組み始めることが大切だと分かり、受講生も前向きになったようでした。

最後に、攻めのDXを実現するために必要な3つの視点を自社にあてはめて考えるという課題が出されました。
DX推進に向けて、また既存ビジネスを新たな視点で見ることができる課題であり、次回に向けてそれぞれが取り組むこととなりました。

懇親会では、ウエサワワークス株式会社様と株式会社外池酒造店様に会社紹介をしていただきました。それぞれ自社の独自の取り組みをご紹介いただき、非常に活気ある懇親会となりました。
また、仲山商事様と外池酒造店様のコラボレーション商品が生まれたことはとても嬉しいお知らせとなり、受講生も刺激を受けたようでした。

今後一層、懇親会での交流を深めていきたいと思います。